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2017年10月19日木曜日

vSANクラスタへのESXi パッチ適用の注意点

vSANクラスタを運用している際に、定期的にリリースされるバグフィックス、セキュリティフィックスのvSphere ESXiのパッチを適用することが多々あります。

vSAN 6.6.1からはvCenter Update Manager が vSAN HCL DBの情報をもとに適切なベースラインを作成し、アップデートを安全に適用してくれるようになりましたが、
慣れている人の場合は esxcli コマンドを利用して適用する事があるかもしれません。

My VMwareなどからダウンロードしたパッチを適用する際、本来のProfile Update ではなく、個別のVIBをインストール、アップデートする以下のコマンド(vib update/vib install)で実行してしまった場合、Vmwre標準パッケージのドライバなどに置き換わってしまったり削除されることがあります。
esxcli software vib update -d <パッチファイル>.zip
特に、慣れてしまうと -dry-run オプションなしにいきなり適用する事があるかもしれません。
この場合、従来のvSphereクラスタではFC HBAのドライバが外れたり、NICのドライバが外れたりして、即座に不具合に気づくことが多かったのですが、
vSANの場合、本来当ててあるべきvSAN HCLに沿ったドライバが、同じハードウェアに対応するvSAN HCLに適応してない別のドライバに置き換わってしまうことがあります。
※特に、ハードウェアメーカー提供のCustom ISOイメージで導入した場合や、PowerCLI Image builderなどで個別にドライバを組み込んだ自作ISOイメージで導入した場合はご注意ください。

この場合、vCenter Web ClientなどでvSAN ヘルスチェックがコンパチ外のドライバに対してアラートを上げますが、気付かずに運用しているとSAS HBAのIO障害などでvSAN上のシステム全断などの大障害になってしまう可能性があります。

通常はESXiにパッチを適用する際は、profile update オプションでパッチを適用する事で、本来のドライバを維持したままパッチ適用が可能です。
※-dry-run で追加、更新、削除されるVIBを確認し、その後に適用する事でより正確に作業が可能です。

#Dry Runの実施
esxcli software profile update –dry-run -d <パッチファイル>.zip -p <プロファイル名> 
※必ずDry Runで変更されるものを確認して下さい。Profile Updateの場合でもVmware提供のパッチにより新しいドライバが含まれれば更新され、互換がずれてデバイスが使えなくなる可能性があります。 
#パッチの適用
esxcli software profile update -d <パッチファイル>.zip -p <プロファイル名>

★参照
以前のドキュメント、Vmware公式ブログにも詳細がありますので参照ください。
VMware Docs

Vmware ブログ

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