何で「ダッシュボードの削除」ボタンが上から2番目という押しやすい場所にあるのかは謎です...
ダッシュボードそのものを"削除"してしまった場合
ダッシュボードを開いた状態で「アクション」 > 「ダッシュボードの削除」を選ぶと、ダッシュボードそのものが消し去られます。ダッシュボードタブから非表示にしたい場合は「メニューからダッシュボードを削除」を選択する必要がありますが、似た操作名でインパクトのあるものが上にあるので操作する際は気を付ける必要があります。
例えば上の画面で「vSAN 運用概要」のダッシュボードを削除します。
するとインストールされている Management Pack ("ドキュメント上だと 事前定義されたダッシュボード" や "ネイティブ管理パック" と呼ばれる)から「vSAN 運用概要」のダッシュボードが削除されてしまい、
もう一度「vSAN 運用概要」ダッシュボードを表示したくともメニューから消えてしまいます。
試しに 3 つほど vSAN 関連のダッシュボードを削除してみます。
「管理」タブの「リポジトリ」から「vSAN」パッケージのコンテンツを表示すると
本来 5 つあるはずのダッシュボードが 2つしか存在していません。
これを元に戻すには若干手間が必要です。
※ vSphere の管理パックであれば「デフォルトの内容の再設定」という操作が可能なのですが、その他のネイティブ管理パックではこの操作が実施できません。
vSphere の管理パックの復元方法は KB が用意されていますので参照ください。
- 「vRealize Operations Manager 6.x での [デフォルトのコンテンツのリセット] の使用 (53685)」
https://kb.vmware.com/s/article/53685 - 「Resetting Default Content in vRealize Operations Manager 6.x and later (2151147)」
https://kb.vmware.com/s/article/2151147
ネイティブ管理パックから削除した事前定義されたダッシュボードの復元方法
バックアップなどが取得されていない場合、間違って削除してしまったダッシュボードの復元は恐らく- vROps をバージョンアップする際に「デフォルトの内容の再設定」にチェックを入れる
- リポジトリから対象の管理パックだけを最新インストールし「デフォルトの内容の再設定」する
の 2 パターンがあるかと思います。
ただ、https://marketplace.vmware.com/ などからダウンロードした管理パックと違い、vSAN や NSX など vROps に予め組み込まれたネイティブ管理パックは個別では提供されていないので、入手するためには「vROps のアップデート用パッケージ」から取り出すなどの手段が必要です。
また、バージョンアップに関してもすでに最新に更新済みであったり、更新済み環境に改めてダッシュボードの復元のためだけにパッケージ全部を当てなおすのもどうかと思います。
今回はネイティブ管理パックを個別に入手して適用、ダッシュボードを復元する方法を記します(たぶん非公式手法です)。
ネイティブ管理パックの個別パッケージの入手方法
まずは My VMware から vROps のアップデート用パッケージを入手します。ダウンロードしたパッケージは拡張子が「.pak」となっていますが、実際は ZIP 形式の圧縮ファイルなので拡張子を「.zip」に変更し、中身を確認します。
.pak ファイルを(今回は vROps 8.1.1 のものなので vRealize_Operations_Manager-VA-8.x-to-8.1.1.16522872.pak )
.zip に拡張子の変更
ZIP に変更したファイルを開き、中に含まれる vROps の拡張子「.iso」のパッケージファイルをさらに開く(今回は vRealize-Operations-Manager-Appliance-8.1.1.16522874-cloud-components.iso )
開くと拡張子「.pak」のファイルが沢山あると思います。
これら名前から推測できますが、ネイティブ管理パックのパッケージになります。
今回は vSAN のネイティブ管理パックを復元したいので「vmware-MPforVSAN-8.1-16522881.pak」を取得します。
ネイティブ管理パックの復元方法
「管理」タブから「ソリューション」>「リポジトリ」を選択し、「追加/アップグレード」をクリック先ほど取得した vSAN 用のネイティブ管理パックを指定し、「デフォルトの内容の再設定」にチェックを入れます。
デフォルトの内容の再設定について、一応警告をしっかり読んでください。
もし NG の場合は予め変更箇所のバックアップを取っておき、再設定後に復元します。
パッケージを適用します。
適用完了後、ネイティブ管理パックのコンテンツを確認します。
※ 今回、vROps 8.1.0 の環境に、vROps 8.1.1 用のパッケージを抜き出して適用したので vSAN のネイティブ管理パックのバージョンだけ新しくなっています。
本来はまるっと全体をバージョンアップするのが正当な手法です。ご注意ください。
復元したコンテンツを確認します。無事に 5 つのダッシュボードが表示されています。
以上、間違って削除してしまったネイティブ管理パックのダッシュボードの復元方法でした。
ご参考まで。
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