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2020年11月30日月曜日

vSAN Ready Node の選び方とカスタマイズ

vSAN Ready Node のカスタマイズについて質問される事が時々あるのですが、まだまだ 「vSAN Ready Node = ガイドに載った構成で導入するもの」という認識が多い様です。
実際は、多くのパーツは性能要件、用途に応じてカスタムする事が出来ますし、各サーバーメーカーの見積もりツールなどでも、Ready Node 型番のモデルから幅広くコンポーネントのカスタムが出来る事がほとんどです。

※ 2023/2/10 ESA に関して追記

※ 今回は2年前の VMware 公式ブログのネタと VMware Japan vSAN 担当 小佐野さんが書いたブログからのアップデート内容を中心に、現時点の情報を整理しておきたいと思います。

最所に結論

vSAN Ready Node のコンポーネントは要件・用途に応じて IO Controller 以外の殆どのコンポーネントは VMware HCL に掲載されているものであれば「変更可能」です。

極端な例では、vSAN Ready Node にこだわらなくても HCL に掲載のあるコンポーネントを組み合わせて Build Your Own で手組で構成を組んだものも vSAN としてサポートされますし、一部のお客様では実際にその様に HCL に掲載されている機器を組み合わせて用途に合わせたスペシャル構成を組む方もいらっしゃいます。

個人的には vSphere Update Manager (vUM) や vSphere Lifecycle Manager (vLCM) の連携を考えると vSAN Ready Node をベースに組んでいただく事を強く推奨します。 
※ 各サーバーメーカーの構成ガイド・見積もりツールや、サポートにより変更可能なコンポーネントは異なりますので詳細はハードウェアメーカーのガイドを参照してください。

初めに vSAN Ready Node Sizer で基本の構成サイジング

2020年9月に更新された vSAN Ready Node Sizer はきちんと前提情報を入れればかなり明確なサイジング結果を出してくれます。
まずは vSAN Ready Node Sizer を活用してベースのサイジングをしてみて下さい。
vSAN Ready Node Sizer ではサイジング結果をもとにベースとなる各メーカーの vSAN Ready Node の構成を提示してくれますので、これを実際の要件に合わせてカスタムしていきます。

vSAN Ready Node はどんなモデルが認定されているのか?

vSAN Ready Node は各サーバーメーカーが用意したベースモデルに vSAN 認定されている IO Controller や SSD を性能クラスに応じて搭載したカスタマイズの起点となる構成です。

※ 2023/2/10 ESA に関して追記

vSAN HCL のサイトに、従来からの vSAN OSA 版と vSAN 8.0 からの vSAN ESA 版で検索が可能です。

以下のガイドラインに説明されていますが、性能要件に応じて 2/4/6/8 などのクラスが設定されています。 


vSAN OSA、vSAN ESA ともそれぞれ VCG のサイトにて検索できるようになっていますが、現在登録されている全モデル構成の一覧が必要という場合には PDF で一括ダウンロードも可能です。

vSAN Ready Node の変更可能なコンポーネント

詳細は 以下のKB 「vSAN ReadyNode で変更できるものとできないものについて (52084)」にて説明されています。
上記 KB を見て頂ければわかると思いますが、明確に変更できないものとして指定されているコンポーネントは IO Controller (HBA、RAIDカードなど) SAS Expanderストレージプロトコルの変更(SAS → NVMe、SAS → SATA 等ドライブインターフェースの個別変更)変更不可とされています。

※ vSAN Ready Node で選ばれている IO Controller は Queue Depth が深く高い IO 負荷に耐えられるモデルで、Firmwear・Driver なども各 vSphere バージョンで迅速に開発され HCL の追従がしっかりしているので、vSAN を構成するコンポーネントとして非常に重要なものとなり、その為変更不可とされています。

vSAN ESA Ready Node の変更可能なコンポーネント

※ 2023/2/10 追記

vSAN 8.0 から利用可能になった vSAN ESA 対応の Ready Node も変更可能なもの、不可なものが KB にて公開されています。

vSAN ESA の方はそもそも All NVMe でプロトコルが統一され、IO Controller も利用しない (PCIe ダイレクト) ため、最初から柔軟なカスタムが可能です。

ただし、ESA 向けのハードウェアガイダンスを下回るサイジング、特に 1 ESXi 辺りの NVMe ドライブは必ず4本以上、合計15TB 以上は必須と設定されていますのでご注意を。

SAS → SATA などドライブのモデル・プロトコルを変更したい場合はどうする?

ストレージプロトコルを変更したい場合などは、同じサーバー筐体をベースとした別構成の vSAN Ready Node がだいたいどのメーカーのモデルにも用意されていますので、vSAN HCL の中で出力されるモデルを変える事で結果として変更対応は可能です。

例えば、Dell のラックマウントサーバ(PowerEdge シリーズ)で、vSAN 7.0u1 をサポートしている最新の Intel Xeon Scalable Processor に対応した All Flash vSAN モデルを vSAN HCL サイトで確認すると2020年11月時点で50件あります。

中身を見ていくと、例えば PowerEdge R640 をベースにしたモデルも、AF-4、AF-6、AF-8 などの各目安の指標で数パターンずつ、All NVMe モデル、NVMe + SAS モデル、All SAS モデル、NVMe + SATA モデル、SAS + SATA モデルなど各プロトコルの組み合わせが用意されています。
このため、1つのモデルのプロトコルを変更するのではなく、予めメーカーが認証取得している別のプロトコルタイプのモデルを選んでカスタマイズする事が出来ます。

ドライブ本数、ディスクグループ構成の変更は?

ドライブ構成の変更は vSAN Ready Node Sizer でも各種容量、ディスクグループ構成の指定で元々サイジングに合わせて構成が作成されますので、それをさらに変更していただく事も問題ありません。
また、サーバーメーカーによっては同じタイプ・容量のドライブでも vSAN HCL で認証取得している複数の製造元のラインナップを揃えている場合がありますので、ドライブ製造元を変更していただく事も可能です。

安定性や性能を考慮した vSAN ドライブ構成の選び方は以前以下の記事にまとめておりますので参照ください。

CPU、メモリなどの構成変更は?

その他のCPU、メモリ、ネットワークや、vSAN を構成する SSD、HDD などのドライブ類の本数、容量は用途に応じて HCL に掲載のある同等以上のモデルに構成を変更する事が可能です。

CPU など、クロック数を減らしてコアを増やすなど、どこまでが同等以上かが判断しにくい部分もありますが、性能という観点では SPEC CINT2017 rate などのベンチマークスコアなども参考にすると良いかと思います。
SPEC Int のベンチマークデータを利用した CPU の世代間での性能比較の方法については以下の方法を以前記事にまとめております。
各サーバーメーカーの構成ガイドや見積もりツールにもよりますが、
かなり柔軟に CPU モデルの変更やメモリ容量の変更は可能とされています。

vSphere Lifecycle Manager (vLCM) がサポートするモデルはどれ?

vSphere 7.0 から実装された vSphere Lifecycle Manager (vLCM) をサポートするモデルは vSAN HCL (vSAN Ready Node モデル) から "vSAN ReadyNode の追加機能" > "vLCM Capable Ready Node" を選択して検索すると表示されます。


2020年11月時点、vSAN 7.0u1 でサポートされる vLCM Capable Ready Node は、Dell、HPE、Lenovo の各社が提供する最新世代の vSAN Ready Node となります。


vSAN 構成に関するガイドラインの各種情報は以下の各サイトから最新情報を入手・確認可能です。

vSAN HCL

vSAN に限らず VMware 製品とハードウェアなど各コンポーネントとの互換性は Compatibility Guides にて常に最新の情報をチェックする必要があります。

vSAN で認証されている HBA・SSD・HDD などコンポーネントや、vSAN Ready Node の 詳細な互換性確認も vSAN HCL ページで確認可能です。
https://www.vmware.com/resources/compatibility/search.php?deviceCategory=vsan

また、vSAN Ready Node 準拠ではなく、手組で vSAN クラスタ組むのに必要なコンポーネント(特に HBA や RAID カードなどの IO Controller、と SSD・HDD などのドライブ)のハードウェア互換性は、vSAN HCL ページ の下の方にある「認証コンポーネントを基盤とした構築」をクリックしてください。

例えば
vSAN 6.7 ~ 6.7u3 で HCL に掲載されている各社の IO Controller は以下のリンクで確認可能です。
vSAN 6.7.x でサポートされる IO Controller

vSAN Ready Node のガイドライン (リファレンスガイド)

vSAN Ready Node の定義ですが、以下のリファレンスガイドにて定義されています。

vSAN Hardware Quick Reference Guide (英語)
https://www.vmware.com/resources/compatibility/vsan_profile.html

vSAN ハードウェア クイックリファレンスガイド (日本語)
https://www.vmware.com/resources/compatibility/vsan_profile.html?locale=ja_JP
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以上、vSAN Ready Node の選び方とカスタマイズについてでした。

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