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2019年12月24日火曜日

vSAN Observer で取得した stats.html ファイルが正しく開けない場合の対処方法

vSAN Observer の取得について ストレージ性能設計・検証のすすめ① : vSAN 性能検証時に取得するべき情報 にて紹介しましたが、
取得した stats.html ファイルを Chrome などで開いてもグラフが表示されない、という相談を受けましたので回避策を共有します。

事象

vSAN Observer の stats.html を開くも
 グラフが表示されない

こんな事象です。
本事象は Chrome や Firefox などの最近のブラウザのセキュリティ設定が原因です。
規定値ではローカルファイルから他のファイル、URL のデータを読み込まない設定になっています。
※ IE や Edge は 2019年12月時点では大丈夫そうですが、そろそろ Edge も Chromium ベースになる様なので将来的にはブロックされるかもしれません。

回避策

回避方法は主に2つ
  1. ブラウザでローカルファイルを読み込めるように設定する(Chromeで可能、Firefoxは面倒なので触れません)
  2. vSAN Observer で取得したファイルを Web サーバ上に置きアクセスする(ローカルで Web サーバ立ててもOK)
本投稿では 1. の Chrome での回避方法をご案内します。
※ 2. の方法は恐らく Web サーバなら何でも大丈夫かなと思います。私は HCIBench を検証環境に立ててあるので、そこの Result フォルダに投げ込んでおいていつでも閲覧できるようにしています。

回避方法はシンプルで、Chrome を起動する際のオプションに
--allow-file-access-from-files
をつけて起動するだけです。
※ 起動する際は開いている Chrome を全て閉じてからオプション付きで起動します。

Windows であれば
"C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" --allow-file-access-from-files
とします。
※ Mac は持っていないので試してませんが、ググってみる限りターミナルから --allow-file-access-from-files をオプションで渡して起動すれば良さそうです。

ショートカットにオプションを加えて保存しておけば使い回しも効きます。


オプションが有効になっているかどうかの確認は、Chrome に chrome://version/
 と打ち込めば現在のオプションが確認できます。

コマンドライン "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" --allow-file-access-from-files --flag-switches-begin --flag-switches-end --enable-audio-service-sandbox

また、直接 cmd や PowerShell から Chrome をオプション付きで stats.html ファイルを開く事も可能です。
例えば、
C:\>"C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" --allow-file-access-from-files  "C:\vsan-observer-2019-12-xx.12-39-20\stats.html"

無事にグラフが表示されれば成功です。


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